湿疹|あさいキッズクリニック|東大阪市瓢箪山駅の小児科

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湿疹

湿疹|あさいキッズクリニック|東大阪市瓢箪山駅の小児科

湿疹

湿疹

赤ちゃんや幼児の時期は様々な原因で皮膚炎が生じます。月齢や年齢、部位や性状、痒みの有無などで診断します。細菌やウイルス感染に伴う皮膚炎、アレルギーに伴う皮膚炎が主で、皮膚に直接塗る外用剤や、症状に応じて内服薬を使用することもあります。時には非常に感染力の強い麻疹などの発疹や、川崎病や薬疹などの早急に対応が必要な発疹もあります。

湿疹の種類

  • 新生児ざ瘡
  • 脂漏性皮膚炎
  • 皮脂欠乏性湿疹
  • アトピー性皮膚炎
  • 接触皮膚炎(口なめ病、おむつ皮膚炎など)
  • 水いぼ(伝染性軟属腫)
  • とびひ
  • 汗疹(あせも)
  • 突発性発疹
  • その他(白癬、カンジダ症など)

乳児湿疹

乳児期は皮膚のバリア機能がもともと低い時期で、そのため様々な皮膚のトラブルが起こりやすいです。乳児湿疹は乳児期の皮膚のトラブルの総称で、新生児ざ瘡、脂漏性皮膚炎、接触性皮膚炎、皮膚カンジダ症などがあります。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、かゆみの強い湿疹を主症状として、良くなったり悪くなったりを慢性的に繰り返す皮膚の炎症疾患です。乳児では頬を中心とした顔や頭がカサカサして赤くなり、幼児では目や耳の周り、首、ひざやひじの内側など特徴的な部位に皮疹が現れます。生後4ヶ月から2歳までに発症して小学校卒業ぐらいまでに治ることが多いですが、小学校入学後や大人になってから発症することもあります。日本のアトピー性皮膚炎の診断基準では、乳幼児で2ヶ月、それ以上で6ヶ月という目安が提示されています。
原因としては、皮膚の乾燥やバリア機能の低下により、皮膚の表面に隙間ができ、そこから様々な細菌や刺激物質、アレルゲンなどが入りやすくなって炎症が起こると考えられています。また近年、食べ物との密接な関連性があることもわかってきました。とくに生後6ヶ月未満では、かゆみのある湿疹が強いほど食物アレルギーの発症率が高いことがわかっています。乳幼児では鶏卵や小麦などの食べ物、それ以降ではダニやハウスダスト、花粉などの環境要因が原因として多くなります。
アトピー性皮膚炎の治療はスキンケア(洗浄と保湿)をしっかり行い、必要に応じて適切な強さのステロイド外用薬を塗って湿疹のないツルツルの肌の状態にすることです。見た目はきれいになっても皮下での炎症が治まっておらず、ステロイド外用薬をやめるとすぐに再燃することがあるため、きれいな状態を維持するために、しばらくの間必要な頻度で外用薬を継続して塗ることが大切になります。(プロアクティブ療法)
また、最近では非ステロイドの新しい外用薬も発売されており、症状にあわせて使用することもあります。

とびひ

初夏から夏にかけて乳幼児や学童によくみられる病気です。皮膚表面に細菌が感染し、水疱や発赤、びらんなどができます。かゆみが強く、かきむしった手を介して、水ぶくれやかさぶたがあっという間に全身へ広がります。この広がり方から「飛び火」と呼ばれています。
治療は、患部を清潔にして抗生剤入り軟膏を塗布したり、抗生剤の内服をしたりします。適切な治療により、一週間程度で治っていくことが多いですが、治りが悪いときは通常の抗生剤が効きにくい細菌が原因のことがあるため、皮膚培養を行うこともあります。

水いぼ(伝染性軟属腫)

水いぼは、伝染性軟属腫とも呼ばれ、ポックスウイルスというウイルスへの感染が原因となります。水いぼのできている皮膚に接触することにより感染しますが、ウイルスのついているタオルや服などに触っても感染します。自然治癒傾向がありますが、治癒するまでに数年かかることもあります。水いぼに対する特効薬はありませんが、漢方薬の内服やピンセットで取ることもあります。最近、保険適用外にはなりますが、水いぼに対する治療薬として銀イオン配合クリームが登場しました。

水痘(水ぼうそう)

水痘・帯状疱疹ウイルスが咳やくしゃみで飛び散り、それを吸い込んだり(飛沫感染)、水疱が破れて出てきた液に触ったりする(接触感染)ことで起こります。37~38℃程度の発熱とともに、赤い小さな発疹が現れます。発疹は、水が入ってふくらんだ水疱になり、かゆみが強くなります。水疱は2~3日でしぼみ、黒褐色のかさぶたになり、1週間程度で治ります。水痘の予防接種が定期化してからは、予防接種を受けた児が極軽度の発疹で発症する水痘(ブレイクスルー水痘と呼ばれる)がよく見られます。水痘は治ってもウイルスは長く体の神経節細胞内に留まっているため、何年か後に帯状疱疹という病気を発症することもあります。

汗疹(あせも)

汗疹とは、汗の通り道である汗線が汗によって溜まってしまうことが原因で起こります。発疹やかゆみがあり、汗をかきやすい夏の時期や、高温多湿な状態になりやすい冬の時期もよく見られる病気です。

汗疹の種類

水晶性汗疹

放っておいても数日で症状が軽快していくことが多く、自覚症状も少ないです。
そのまま症状の様子を見ていき、経過を観察します。

紅色汗疹

かゆみや痛みが強く炎症がひどい場合にはかゆみを抑える抗ヒスタミン薬を使用したり、炎症を抑えるステロイド剤を使用することもあります。
かゆみや痛みがあるから、気になるからと触っていると皮膚を傷つけてしまい、とびひなどの皮膚の感染症を引き起こしてしまうこともあります。

突発性発疹

突発性発疹は、2歳までにほとんどの人がかかるとされている頻度の高い感染症です。発症すると、突然38℃以上の高熱が現れますが、食欲がない、機嫌が悪い、ぐったりしている、といった全身症状が目立たないケースが多いことも特徴です。通常、発熱は3〜4日で自然に治まりますが、解熱後に全身(顔や腕、脚など)に発疹が多数みられます。発疹は2~10㎜程度の小さなプツプツとした紅斑で、3~4日ほどで跡を残さず消失します。かゆみや痛みなどは伴いません。一般的に後遺症を残すことなく1週間程度で自然治癒する病気ですが、熱が上昇する際に熱性けいれんを発症することもあります。

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