発熱|あさいキッズクリニック|東大阪市瓢箪山駅の小児科

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発熱

発熱|あさいキッズクリニック|東大阪市瓢箪山駅の小児科

発熱とは

発熱とは

こどもの受診でもっとも多いのが発熱です。37.5℃以上を発熱と考え、それ以下であればほとんどの場合、心配がいりません。お子さまが熱を出すと心配になりますが、幼いこどもははじめて感染するウイルスも多く、感染の都度、その防御反応としてよく熱を出します。また、体力もなく、疲れたり、興奮したりしただけでも熱が出ることがあります。発熱は病気のサインとして重要なうえ、体の防御反応ですから、必ずしも薬で熱を下げる必要はありません。高熱でぐったりしたり、眠られない、水分が摂れないといった時には、解熱剤を使用しましょう。
幼稚園や保育園などに通いはじめたころは体調も崩しやすくなります。お子さまの様子を十分に観察して適切に対応しましょう。
発熱の主な原因はウイルス感染(いわゆる感冒)で、対症療法が主体となりますが、長いと5日前後熱が上がり下がりすることもあります。熱が長引いたり、全身状態が悪いときには、細菌感染症や川崎病などの可能性もあり、採血などの精査が必要です。

発熱の主な原因

発熱の持続が14日間以下の場合「急性の発熱」、14日間以上の場合「慢性の発熱」に主に分けられます。(小児の年齢により異なります。)通常発熱は、急性を指します。

急性の発熱

  • ウイルスによる呼吸器感染(かぜやインフルエンザなど)
  • ウイルスによる消化管の感染(胃腸炎)
  • 細菌性の感染、耳の感染(中耳炎)、副鼻腔感染、肺炎、尿路感染 など

慢性の発熱

  • 肝炎
  • 副鼻腔炎
  • 肺炎
  • 腹腔内膿瘍(腹部内に膿がたまった空洞ができる)
  • 細菌や寄生虫による消化管の感染
  • 骨の感染症(骨髄炎など)
  • 心臓の感染症(心内膜炎など)
  • 結核 など

下記のような特定の症状が見られる場合は注意が必要です。

  • 生後3ヶ月未満の乳児のあらゆる発熱
  • ぼんやりしている
  • 呼吸困難
  • 皮膚の出血(赤紫色の小さな斑点[点状出血]や斑[紫斑])
  • 乳幼児の持続的な啼泣(なだめられない)

発熱を伴う主な疾患

突発性発疹

突発性発疹は、2歳までにほとんどの人がかかるとされている頻度の高い感染症です。発症すると、突然38℃以上の高熱が現れますが、食欲がない、機嫌が悪い、ぐったりしている、といった全身症状が目立たないケースが多いことも特徴です。通常、発熱は3〜4日で自然に治まりますが、解熱後に全身に発疹が多数みられます。発疹は小さなプツプツとしており、3~4日ほどで跡を残さず消失します。かゆみや痛みなどは伴いません。一般的に後遺症を残すことなく1週間程度で自然治癒する病気ですが、熱が上昇する際に熱性けいれんを発症することもあります。

アデノウイルス感染症(プール熱)

高熱が5日程度続く感染症です。目にも感染しやすく、目の充血、目やにを伴う場合は、プール熱とも呼ばれます。急な発熱からはじまることが多く、39〜40℃くらいまで上がることもあります。熱は昼間に下がり、夕方になると上がるなど上下する場合もあり、高熱の割に比較的元気なケースもあります。症状は、初期に熱だけのことも多く、途中から喉の痛みや咳、鼻水が出ることがあります。治療薬はなく対症療法を行います。感染力が強いため、熱が治まっても2日程度は幼稚園や学校などは休むようにしましょう。

溶連菌感染症

溶血性連鎖球菌(溶連菌)による感染症で、かぜと同じような症状を起こします。急性咽頭炎を起こした場合、発熱してのどが痛くなり、のどや口の中が真っ赤になります。舌にいちごのようなブツブツができることもあります。食べ物を飲み込んだだけでも痛みます。ウイルス感染である感冒とは違い、細菌感染症なので抗生剤による治療が必要です。治療によって2~3日程度でのどの痛みや発熱、発疹などの症状は治まることが多いです。
発症後1ヶ月ほどで体がむくんだり、血尿や尿が少なくなったりする急性糸球体腎炎を起こすことがあるので、その時期に尿検査を行うことがあります。

インフルエンザ

インフルエンザウイルスによる急性熱性感染症で、A、B、Cの3型があり、通常、寒い季節に流行しますが、最近では冬以外でも流行を認めることがあります。感染を受けてから1~3日間ほどの潜伏期間の後に、38℃以上の突然の高熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛などが現れ、咳、鼻汁、咽頭痛などの症状がこれらに続き、およそ1週間で軽快します。主な合併症としては肺炎、脳症が挙げられます。通常のかぜ症候群とは異なり急激に発症し、全身症状が強いことが特徴です。
季節性インフルエンザはいったん流行が始まると、短期間に多くの人へ感染が拡がります。二次感染、合併症の予防のためにも、できるだけ早く受診することが大切です。
なお、インフルエンザは学校感染症に指定されており、発症後5日を経過し、さらに解熱後3日(園児)もしくは2日(学童以上)を経過するまでは登園(校)停止とされています。
当院では検査のために鼻の奥まで綿棒を入れなくても、咽頭の画像と診療情報をAIが解析し、10秒程度で判定ができるインフルエンザ検査機器もありますので、希望の方はお気軽にお声掛けください。(AIによる検査は、6歳以上が対象となります。)

RSウイルス感染症

RSウイルスは主に乳幼児が感染し、2歳までにほとんど全ての乳幼児が感染するといわれています。以前は冬場に流行していましたが、最近では年中認めるようになってきました。主な症状は発熱、咳、鼻汁でいわゆる風邪と同じ症状ですが、喘鳴(ゼイゼイ、ヒューヒューした呼吸)を認めることもあります。特効薬はなく対症療法が中心となりますが、生後6ヶ月未満の乳児や、早産児、心臓や肺に疾患のある乳児は重症化することがあり注意が必要です。同じような症状を呈するものにヒトメタニューモウイルス感染症があります。

手足口病

夏かぜのウイルスで起こる病気で、手のひら、足のうら、口の中に水疱(水ぶくれ)ができるのが特徴ですが、最近では全身に発疹が出現したり、水痘と区別がつかないような大きな水泡を伴う手足口病も増えてきています。
生後6ヶ月くらいから4~5歳ころの乳幼児に多く、夏に流行します。感染した子の咳やくしゃみを吸い込んでしまう飛沫感染や便から排泄されたウイルスが手に付着し経口感染することもあります。
潜伏期間は3~5日くらいです。口の中の発疹は盛りあがったり、水をもったりするブツブツで、破れて潰瘍になると、刺激のある物を食べるとしみて痛がるようになります。
口の中の症状に少し遅れて、手のひら、足のうらなどに生米くらいの水疱性の発疹ができます。この発疹は吸収されて一週間以内に治りますが、まれに髄膜炎を合併することがありますので、高熱や頭痛、ひきつけ、嘔吐などの症状が伴う場合は、すぐに受診しましょう。

ヘルパンギーナ

夏かぜのウイルスで起こる病気です。水疱ができて発熱がある点で、手足口病と似ていますが、手や足には発疹は出ず、口だけに症状が現れます。乳幼児の間で流行し38〜40℃の高熱が1~3日続きます。のどの奥に小さな水ぶくれができ、痛みがあり食べることが困難になります。重度の場合、水分も飲めず脱水症になることもあります。熱は1~3日で下がり、水疱も一週間くらいで治ります。治療は喉の痛みを抑える薬の服用などで対症療法を行います。

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

正式には流行性耳下腺炎といい、感染力が強い病気として知られています。ムンプスウイルスによる感染症で、主な症状は熱と耳下腺の腫れです。耳の下から頬やあごなどが腫れて痛みます。まず片方が腫れ、2~3日経ってもう片方が腫れてくる場合もありますが、片方だけが腫れることもあります。耳下腺の腫れと同時に発熱がみられることもあり、3日目くらいが腫れも熱もピークとなります。その後、1週間程度で治ります。髄膜炎や、稀ですが難聴や膵炎、思春期以降では睾丸炎や卵巣炎を合併することがあるので、激しい頭痛や腹痛、繰り返す嘔吐などを認めた場合は医療機関に受診しましょう。かかりやすいのは幼児期後半なので1回目の予防接種は2~3歳までに済ませておくとよいでしょう。幼稚園や保育園など集団生活に入る前が適切な時期といえます。

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