アレルギー疾患|あさいキッズクリニック|東大阪市瓢箪山駅の小児科

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アレルギー疾患

アレルギー疾患|あさいキッズクリニック|東大阪市瓢箪山駅の小児科

小児のアレルギー

小児のアレルギー

小児期に発症するアレルギーは、赤ちゃんの乳児湿疹にはじまり、離乳食を開始するころからは食物アレルギーやアトピー性皮膚炎がみられるようになります。生後6ヶ月ころではゼーゼー・ヒューヒューを反復する喘鳴(ぜいめい)や、2歳前後の幼児期には気管支喘息が出現することもあります。小学校入学のころからは、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎などが増加してきます。アレルギーを起こしやすい体質(アトピー素因)を持ったお子さまに、これらのアレルギーが次々と連鎖して現れる現象をアレルギー・マーチと呼びますが、この場合、一連の流れとしての診療が大切になります。
アレルギー疾患は原因物質となるアレルゲンを正確に特定することが第一歩です。それぞれの疾患を、検査や臨床症状に基づいて正しく診断し、適切なケアと治療を行うことで、現在かかっている疾患の悪化を抑えることができ、さらには新たなアレルギーの発症予防にもつながります。

当院では指先からとれる少量の血液で、41項目ものアレルギー検査を行うことができるドロップスクリーン検査を導入しています。長引く咳や鼻汁、目のかゆみなどで、アレルギーが心配な小さなお子さまでも負担が少ないため気軽に行うことができます。

  • 検査結果が陽性であっても、アレルギーと診断するべきとは限りません。
    特に食物アレルギーにおいては、検査結果が陽性であっても、症状なく摂取可能なことは多くあります。問題なく摂取できる食材を、検査が陽性だからといって摂取しないことは不要な除去であり避ける必要があります。この検査は食物アレルギーの診断やフォローに使用することはすすめられていません。食物アレルギーの診断のためには、従来の方法での血液検査や、食物経口負荷試験を行う必要があります。

治療対象となる主なアレルギー疾患

  • アトピー性皮膚炎
  • 食物アレルギー
  • 気管支喘息
  • アレルギー性鼻炎
  • アレルギー性結膜炎
  • 蕁麻疹(じんましん)
  • 湿疹 など

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、かゆみの強い湿疹を主症状として、良くなったり悪くなったりを慢性的に繰り返す皮膚の炎症疾患です。乳児では頬を中心とした顔や頭がカサカサして赤くなり、幼児では目や耳の周り、首、ひざやひじの内側など特徴的な部位に皮疹が現れます。生後4ヶ月から2歳までに発症して小学校卒業ぐらいまでに治ることが多いですが、小学校入学後や大人になってから発症することもあります。日本のアトピー性皮膚炎の診断基準では、乳幼児で2ヶ月、それ以上で6ヶ月という目安が提示されています。
原因としては、皮膚の乾燥やバリア機能の低下により、皮膚の表面に隙間ができ、そこから様々な細菌や刺激物質、アレルゲンなどが入りやすくなって炎症が起こると考えられています。また近年、食べ物との密接な関連性があることもわかってきました。とくに生後6ヶ月未満では、かゆみのある湿疹が強いほど食物アレルギーの発症率が高いことがわかっています。乳幼児では鶏卵や小麦などの食べ物、それ以降ではダニやハウスダスト、花粉などの環境要因が原因として多くなります。
アトピー性皮膚炎の治療はスキンケア(洗浄と保湿)をしっかり行い、必要に応じて適切な強さのステロイド外用薬を塗って湿疹のないツルツルの肌の状態にすることです。見た目はきれいになっても皮下での炎症が治まっておらず、ステロイド外用薬をやめるとすぐに再燃することがあるため、きれいな状態を維持するために、しばらくの間必要な頻度で外用薬を継続して塗ることが大切になります。(プロアクティブ療法)
また、最近では非ステロイドの新しい外用薬も発売されており、症状にあわせて使用することもあります。

食物アレルギー

食物アレルギーは、特定の食物を摂取することによって、皮膚のかゆみやじんましん、咳やゼーゼー、腹痛、嘔吐などの症状を引き起こします。日常の食生活に直接関わる疾患で、軽度のものからアナフィラキシー(重篤な症状が急激に出現する反応)という生命に関わる危険な状態になることもあります。
原因食品として、乳児期から幼児期にかけては、鶏卵、牛乳、小麦に反応することが多く、成長するにつれてエビやカニ、そば、落花生、果物類などのアレルギーが増えてきます。また、気管支喘息やアトピー性皮膚炎の原因になっていることもあります。
食物アレルギーは症状や重症度に個人差があり、原因となる食物アレルゲンもお子さまによって異なります。食べた直後に明らかな症状(じんましんやアナフィラキシーを起こしたなど)がある場合は原因がすぐにわかりますが、中にはゆっくり現れる遅延型の反応であったり、血液検査で陰性であったりすることもあり、すぐに原因を特定できないこともあります。
治療には、アレルギーの原因となる食べ物を除去する方法(完全除去)と、食べても症状が出ない量を摂取し、食べながら体を慣らしていく方法(経口免疫療法)があります。食物経口負荷試験が必要と判断した場合は、対応可能な施設へ紹介させていただきます。

気管支喘息

気管支喘息は、空気の通り道である気管がアレルギーによって慢性的な炎症を起こし過敏になり、発作的にゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難、夜間の咳などが起こります。この状態を喘息発作といい、明け方や天候の変化、風邪をひいたとき、たばこの煙などの空気の汚染は喘息発作の誘因になります。
多くの喘息のお子さまは2~3歳までの間に発症し、12~15歳の思春期の頃に軽快していきますが、20~30%の方は成人喘息に移行していくと言われています。
小児の気管支喘息の患者さんの多くはダニに対するアレルギー反応が認められます。他には、カビ、犬や猫などの動物の毛・ふけ、花粉などもアレルギーの原因となります。
喘息をきちんと治すためには、早い時期に正しい診断に基づいた治療を始めることが大切です。
気管支喘息のガイドラインに基づいて正確に重症度を判定し、適切な治療ステップを行います。治療の柱は、薬物療法、環境整備(悪化因子への対策)、体力づくりで、お子さまに合わせて実施します。
成人したのちに喘息がよくなるかどうかは、学童期までの喘息コントロール状態に依存するという報告もあります。気道の炎症をしっかり抑えて、発作がない状態を続けていくことが重要です。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎には、スギやヒノキなど季節の花粉が原因となる「季節性アレルギー性鼻炎」と、ダニやハウスダストなどが原因で年中鼻炎症状がある「通年性アレルギー性鼻炎」との2種類に大きく分けられます。症状を改善する抗アレルギー薬の内服やステロイドの点鼻薬などを使用しますが、症状が強く、日常生活に支障を来たす場合などには舌下免疫療法も行います。

蕁麻疹(じんましん)

蕁麻疹は皮膚の一部が突然くっきりと赤く盛り上がり(膨疹)、しばらくすると跡形もなくかゆみと皮疹が消えるという特徴があります。たいていかゆみを伴いますが、チクチクとした感じや焼けるような感じになることもあります。発症して6週間以内を「急性蕁麻疹」、それ以上経過した場合を「慢性蕁麻疹」と呼びます。
蕁麻疹の治療は、まず原因や悪化因子を探して、それらを取り除く、または避けるようにすることですが、原因が不明な特発性も多いです。薬物治療は、抗ヒスタミン薬などの飲み薬や塗り薬が中心となります。
慢性蕁麻疹は1年後に2割、3年後に5割、5年後に7割程度改善するという報告があります。

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